あたたかみのある石肌の「来待石」【石の魅力に迫る】

「日本の石文化を人々に伝え、未来につなげること」を使命とするISHIMO。石の魅力に迫るシリーズではISHIMOが取り扱うさまざまな国産石材を紹介いたします。
石を通じて、日本の風土や文化に触れ、その魅力を再発見する機会を持ってみてはいかがでしょうか。今回は来待石に焦点を当て、その特性や魅力について探っていきます。

来待石とは

島根県・宍道湖の南岸(松江市宍道町来待地区)で切り出される、凝灰質砂岩。柔らかくあたたかみのある色味と石肌が特徴です。国指定の伝統的工芸品「出雲石灯篭」の石材として知られています。

特徴その1 時代を超えて愛される石

来待石の歴史は古く、古墳時代の石棺や石室に使われたのち、鎌倉時代からは石塔や石仏などの彫像、かまどや石臼などの生活用具、庭園石材、建材など、幅広く用いられました。
江戸時代は、松江藩主が藩外へ持ち出しを禁じたほど重宝されます。江戸後期には、石灯篭や狛犬などの来待石製品が好評を得て、全国各地へと広がりました。
現在は、国指定の伝統的工芸品である「出雲石灯篭」の石材として知られています。

特徴その2 味わい深い茶褐色で、温かい表情が特徴

砂岩特有の、穏やかな風合いと石肌が評価されています。石質は粒子が緻密で、やわらかく、切り出しや加工がしやすいため、気品高く優雅な作品が仕上がります。

特徴その3 わびさびの美意識に馴染む風合い

切り出された時は、青味を帯びていますが、次第に水分が抜け、趣のある茶褐色のやわらかな風合いに変化します。採掘してから加工まで約一年の時間を置くことで、石の風合いや強度を強めています。
新しい製品でも古色を感じさせ、苔がつきやすく、自然と溶け込むため、日本庭園と相性が良い石材です。

来待石は、その歴史と美しい風合いによって、今もなお多くの人に親しまれています。ISHIMOは国内の石材産地より特徴的な石材だけを選び、その土地に今も伝わる伝統工芸士や加工技術者の匠の技により作られた商品をご提供いたしております。
今回ご紹介した来待石のお地蔵さんや灯篭も多数取り扱っていますので、ぜひ一度オンラインショップを覗いてみてください。

→来待石のページ

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